アニメ「攻殻機動隊」を観る前に、ハリウッド実写映画化した「ゴースト・イン・ザ・シェル」を観たので、アニメも気になり結局観てみることに(笑)
攻殻機動隊シリーズは、原作漫画は1989年からスタートしており、アニメ映画は1995年に公開された超ロングヒット作品です。
歴史の長い作品で、アニメも映画も原作漫画も交錯しているので、「面白いんだろうけど、どこから手をつければいいのか分からない…」「あまりアニメに詳しくない自分には、ちょっと難しそう…」と思う方も多いのではないでしょうか?
このアニメは、アニメに詳しくないに人こそ観て欲しい作品です!
オススメの視聴順をなるべくネタバレを控えて紹介しますので、参考にしていただければと思います。
「攻殻機動隊」あらすじ
時は21世紀、第3次核大戦とアジアが勝利した第4次非核大戦を経て、世界は「地球統一ブロック」となり、科学技術が飛躍的に高度化した日本が舞台。
その中でマイクロマシン技術(作中ではマイクロマシニングと表記されている)を使用して
脳の神経ネットに素子(デバイス)を直接接続する電脳化技術や、
義手・義足にロボット技術を付加した発展系であるサイボーグ(義体化)技術が発展、普及した。
結果、多くの人間が電脳によってインターネットに直接アクセスできる時代が到来した。
生身の人間、電脳化した人間、サイボーグ、アンドロイドが混在する社会の中で、
テロや暗殺、汚職などの犯罪を事前に察知してその被害を最小限に抑える
内務省直属の攻性公安警察組織「公安9課」(通称「攻殻機動隊」)の活動を描いた物語。引用元:Wikipedia
攻殻機動隊シリーズに入るには、まず一番最初のアニメシリーズ
【攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX】こちらを観ることをお勧めします。
というのも、一番最初に公開された映像作品は【劇場版 GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊】なのですが、攻殻機動隊の作品を全く知らないまま観ると理解しづらい部分があるんです。
アニメシリーズは原作にはないオリジナルのストーリー展開ですが、ゆっくりと世界観やキャラクターを描いています。
原作漫画を読んでからであれば、公開された順番で【劇場版 GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊】から入っても大丈夫です!
アニメ作品から入ろうとしているなら、【攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX】通称S.A.Cシリーズから観た方がより作品に入りやすいと思います!
S.A.Cシリーズはこちらの4作品
- STAND ALONE COMPLEX
- S.A.C. 2nd GIG
- STAND ALONE COMPLEX Solid State Society
- S.A.C. The Laughing Man
4番目はアニメで放映された「笑い男事件」を劇場版としてリメイクしたものです。
「笑い男事件」は攻殻機動隊の中でとても面白い話なので、こちらも視聴してS.A.Cシリーズ制覇しちゃいましょう!
劇場版 GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊
S.A.Cシリーズを観たら、こちらの一番最初の映像作品であるアニメ映画を観ていきましょう。
あらすじ
超高度ネットワーク社会の中で、より高度・凶悪化していく犯罪に対抗するために政府は、
隊長・草薙素子少佐を始めとする精鋭サイボーグによる非公認の超法規特殊部隊を結成。
公安9課「攻殻機動隊」の誕生である。
ある日某国情報筋から攻殻機動隊に警告が発せられる。
EC圏を中心に出没し、株価操作・情報操作・政治工作・テロなどで国際手配中の”通称:人形使い”が日本に現れるという。
素子は犯罪の中に見え隠れする”人形使い”の影を追う。引用元:dアニメストア
感想
こちらはつい最近公開されたばかりの4Kリマスター版もあります!
1995年のアニメですが、なんと映像クオリティが高すぎて当時のフィルムでは再現できなかった部分があるんです。
4Kの高解像度でアップデートすることで、線のタッチや背景、色彩などがより鮮やかになっており、「続きが気になるのでサクサク観たい!」という方は最初から4Kリマスターで観るのも良いかもしれません。
しかし、1995年のものも是非観て欲しいです…本当に今観ても凄い映像作品ですから!
物語の面白さに加えて「これが1990年代の日本のアニメ!?」という感動があります。
イノセンス
こちらは、「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」の続編映画です。
あらすじ
人間の脳が情報ネットワークに直接接続され、身体の機械化が進む世界。
少女型の愛玩用アンドロイドによる持ち主の殺害事件が多発し、政府直轄の防諜機関・公安9課のバトーは、
犯行直後の少女型アンドロイドが「助けて」という言葉を残して自壊するのを目撃する。
違法アンドロイドの製造を疑った9課は、製造会社ロクス・ソルス社の捜査に乗り出し、
失踪した草薙素子のかわりにトグサと組むことになったバトーは、ロクス・ソルスのある北の大地へと飛ぶ。引用元:https://eiga.com/movie/1091/
感想
主人公の素子でなく、その同僚のバトーにスポットライトが当たっていますので、素子ファンになった人には少々物足りないかもしれません(笑)
賛否両論の一作ですが、映像や音楽の美しさは流石の攻殻機動隊シリーズです!
映画一作目を観た流れで観れば、それほど違和感なく楽しめると思います。
個人的に人形の描写が印象深く、美しすぎて背筋がぞわぞわする感覚を体験できました…
S.A.Cシリーズまとめ
オススメ視聴順は
- アニメシリーズS.A.C
- 劇場版GHOST IN THE SHELL
- イノセンス
の順になります。
また、イノセンスが公開された9年後の2013年から始まった【攻殻機動隊ARISE】という劇場版シリーズがあります。
イノセンスまで観たら、次はARISEシリーズに進みましょう!
S.A.CシリーズとARISEシリーズの違い
ARISEシリーズは、S.A.Cシリーズで主人公だった草薙素子がまだ軍に所属していた頃の話です。
公開は2013年~2014年なので、攻殻機動隊シリーズとしては比較的新しい方ですが、作品の時系列的にはS.A.Cシリーズの前の話になります。
【攻殻機動隊 ARISE】には劇場版とアニメシリーズがありますが、劇場版4部作が先に公開され、それを地上波アニメ用にリメイクしたのがアニメシリーズ版となっています。
また、アニメシリーズ版の方には【新劇場版】へと続くエピソードが追加されています。
アニメシリーズを観て、そのまま新劇場版に進むも良し。
劇場版4部作を観て、アニメシリーズに追加された新エピソード【攻殻機動隊ARISE PYROPHORIC CULT】だけを観て新劇場版に進むも良しです!
【攻殻機動隊ARISE PYROPHORIC CULT】のみが独立してBlu-ray・DVDで1枚になっていますので、どちらを選ぶも気分次第でいいと思います。
劇場版と聞くと「長そう、続けて観るのは根気いるかも…」という印象がありますが、ARISEシリーズは1作品1時間程度なのでサクサク観れます!
というわけで、劇場版・アニメ版どちらでも大丈夫なので、お好みで選んでくださいね。
それでは公開順に紹介していきます。
攻殻機動隊ARISE border:1 Ghost Pain
戦禍の爪痕癒えぬニューポートシティで自走地雷を使った爆殺事件と、兵器売買における収賄容疑の掛った軍人が銃殺される事件があった。
雨烟る中、その軍人の電脳を求め墓地を暴く公安の荒巻大輔。
そしてその背中に冷たい銃口を向けたのは、殺された上官の容疑を晴らそうと動く陸軍義体化部隊『501機関』に所属する超ウィザード級ハッカーにして全身義体のサイボーグ、草薙素子だった。
だがこの事件を追いかけているのは草薙だけではなかった…。
彼らが追い求めるものは、目の前の「事実」と失われた「真実」とが交錯する電脳社会の混沌に身を潜める。
自身の未来と掲げた理想のために草薙の本能が今、起動(アライズ)する…。引用元:バンダイチャンネル
攻殻機動隊ARISE border:2 Ghost Whispers
501機関から独立を果たし軍内部での自由を得た草薙素子。
そんな中、何者かによるロジコマへのハッキングが発生する。
荒巻の要請で調査のためにロジコマをラボまで移送する草薙だったが、突然、武装集団の襲撃に遭う。
そこには「眠らない眼」を持つ元レンジャーのバトーとボーマ、元陸軍情報部のイシカワの姿があった。
彼らは混成78部隊の元上官ソガ・カズヤ大佐の無実を証明するために特殊軍事モジュールで電子的作戦を進めていた。
だがそれに干渉できる並列解除コードの複製がロジコマに隠されたことを掴みロジコマの破壊を狙う。
草薙はヴィヴィーとともに陸軍警察のパズ、海兵隊のエーススナイパーのサイトーをスカウトし反撃に出る。引用元:バンダイチャンネル
攻殻機動隊ARISE border:3 Ghost Tears
恋人の義体技師ホセと逢瀬を交わす草薙素子の元に仲間となったバトーから西ノ内のビルで起きた爆弾テロの急報が届く。
現場に急行し制圧するとテロリストたちはファイア・スターターと噂される超ウィザード級ハッカーにより偽の記憶が植え付けられ、
主犯のカルディス人の胸にはかつてクザン共和国で起きたカルディス人独立戦争の英雄“スクラサス”のシンボルマークであるティアドロップ・ダガーの刺青が刻まれていた…。
同じ頃、山の手のダムで起きた爆発で刑事が殺されていた。
その所持品には“人魚の脚(MERMAID’S LEGS)”という店名の名刺と、“エアリアル”というタグのついた義体の脚部が遺されていたが…。引用元:バンダイチャンネル
攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stands Alone
戦後復興の兆しある2028年冬のニューポートシティ…。
国外カルテルの利権を巡る水の価格協定への抗議デモを見守る、草薙素子少佐率いる独立攻性部隊の姿があった。
その目の前で警備の機動隊による無差別発砲事件が突如発生。
それら前代未聞の同時ゴーストハックは電脳ウィルス“ファイア・スターター”が引き金となったものだった。
草薙は感染源であるサイードを特定、事件鎮圧のために銃撃する。
その最中、草薙の電脳に“枝”をつけた何者かがいた。
バトーたちが対象人物の元へと急行すると、そこには全身義体の少女ツダ・エマの姿があった…。引用元:バンダイチャンネル
攻殻機動隊 ARISE PYROPHORIC CULT
2029年1月。
ニューポートシティ郊外で航空機爆破テロが発生し、荒巻率いる公安9課は米軍情報部から共同捜査の要請を受ける。
事件の容疑者として挙げられたのは疑似記憶を植え付ける電脳ウィルス「ファイア・スターター」のブローカーとされる、通称“パイロマニア(放火魔)”。
ホヅミ大佐を殺害するためにカルテルから派遣され、自身を追跡していた米軍情報部員を航空機ごと爆破テロによって殺害したとされる。
草薙はホヅミ大佐の身柄を餌に、パイロマニア捕獲の為、包囲網を敷くが――。引用元:バンダイチャンネル
攻殻機動隊 新劇場版
2029年3月、総理大臣暗殺事件という戦後最大の事件が発生した。
バトーやトグサたち寄せ集めメンバーと捜査を開始する草薙。
事件の背後にあったのは、戦後の義体開発の行く末を左右する技術的障害【デッドエンド】をめぐる政治的取引。
さらに「洗脳・ゴーストへの侵入・疑似記憶の形成」を一度に行う電脳ウィルス【ファイア・スターター】の存在も見え隠れする。
そして、事件を捜査する中で掴んだ手がかりは、草薙の秘められた生い立ちにも繋がっていたのだった……。
“攻殻機動隊”誕生の瞬間に、世界は震撼する――。引用元:バンダイチャンネル
ARISEシリーズ感想
攻殻機動隊が攻殻機動隊になるまでの話…ということで、キャラクターデザインや声優さんが一新されています。
それだけでなく監督、脚本諸々のスタッフも変更されているので、発表当初はファンの動揺が大きかったです。
何せ攻殻機動隊シリーズを長年愛して、待ちに待った続編が今までの全て変更になっているのですから、期待よりも不安の方が強かったのではないでしょうか。
実際観ても受け入れられない方や、これはこれで面白いからヨシ!と楽しめた方もいたようで、私も攻殻機動隊好きの友人とあーだこーだ、ここが好きだけどここがちょっと…と色々語り合わせていただきました(笑)
むしろ攻殻機動隊シリーズをよく知らない状態からスタートして、一気に観るのなら抵抗なく観れる作品かと思います。
冒頭に話した通り、アニメ版で観るも良し、劇場版で観るも良しです!
攻殻機動隊シリーズまとめ
士郎正宗の原作、押井守の長編映画、神山健治のテレビS.A.Cシリーズ、そして黄瀬和哉のARISEシリーズと、攻殻機動隊は公開順や時系列だけでなく、作者の手によって若干設定も異なります。
手掛けた監督によって、それぞれをパラレルワールドとして捉えるのが一番しっくり来ると思います。
ただ、すべての作品を観ていれば演出の意図を理解してニヤリとできる瞬間があるのでそこも攻殻機動隊シリーズの面白いところですね。
何にせよ、これから攻殻機動隊を観よう!と考えている方は今回紹介した視聴順が分かりやすいと思います。
- テレビS.A.Cシリーズ
- 押井守監督の映画2作
- ARISEシリーズ
一番最初のアニメ映画すら、現代に通用するクオリティというのが攻殻機動隊シリーズの凄い所です!
日本のアニメ史に大きな影響を与える作品なので、アニメ好きだけどまだ手を出していない…という方は勿論、アニメあんまり観ないんだよな…という方も、海外ドラマ感覚で観れる作品なので是非一度視聴してみてくださいね。