映画レビュー・考察

アメコミの傑作、バットマンのスーパーヴィラン「JOKER(ジョーカー)」

「JOKER」は、R指定映画として初めて世界総興収10億ドル超えを記録した大ヒット作であり、「バットマン」の宿敵でもあります。

そして、2021年6月に「JOKER」の監督トッド・フィリップスが、続編の共同脚本家として契約を結んだ事で話題となっていますよね。

続編についての詳しい情報はまだ公開されていませんが、続編製作作業を開始したということなので、いずれは公開されるはずです。

なのでおさらいは必須。

この記事では「JOKER」のあらすじと見どころをまとめていきたいと思います。

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作品紹介

監督
Todd Phillips(トッド・フィリップス)

出演
Joaquin Phoenix(ホアキン・フェニックス)
Robert De Niro(ロバート・デ・ニーロ)
Zazie Beetz(ザジー・ビーツ)
Frances Conroy(フランセス・コンロイ)

日本公開
2019年10月4日

上映時間
122分(2時間2分)

製作国
アメリカ

ジョーカーの母親が入院していた病院のロケ地は?

撮影に使われた場所は「ブルックリン・アーミーターミナル」という、1919年に建てられた世界大戦時に米陸軍随一の規模を誇る巨大な複合施設です。

現在はNYCの所有するオフィススペースとして、小規模なクラフトやアートスタジオ、製造業の工場、ミュージアムの倉庫などとして利用されています。

また、月に数回観光ツアーも行っており、通常は2時間コースでガイドさんが歴史や建築など様々な解説をしているそうです。

ホアキン・フェニックスについて

ホアキン・フェニックスの簡単なプロフィールをまとめました。

  • Joaquin Phoenix(ホアキン・フェニックス)
  • 1974年10月28日(47歳:2021年9月現在)
  • プエルトリコ出身
  • 1982年、俳優の道に進む決意を固め、「リーフ・フェニックス」名義でデビューし、兄が出演していたテレビドラマシリーズで初演を果たす
  • 1986年、「スペースキャンプ」で映画初出演
  • 1991年の短編映画「Walking the Dog」以降は本名の「ホアキン・フェニックス」名義で出演
  • 1993年に兄「リヴァー・フェニックス」の死を機に俳優から少し距離を置き、翌年復帰
  • 2000年公開の「グラディエーター」で、アカデミー賞やゴールデングローブ賞など名立たる映画賞の助演男優賞にノミネートされ、個性派俳優としての知名度を確立
  • 2008年俳優業を引退してミュージシャンの道を進むと発言し話題に
  • 2011年、「ザ・マスター」への出演を発表、翌年に公開され、この作品で数々の賞を受賞し、映画界への完全復帰を果たす

複雑な経歴を持っているホアキン・フェニックスですが、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞、カンヌ国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭をはじめ多くの主演男優賞を受賞している、ハリウッドきっての個性派・実力派俳優です。

しかし、ホアキン・フェニックスという俳優は、兄「リヴァー・フェニックス」によって生み出された世界的実力俳優なんです。

「ある日、兄のリヴァーが、『レイジング・ブル』(80)のVHSテープを持って、仕事から帰宅したのです。私にその映画を観せると、翌朝も私を起こし、もう一度観せたのです。そうして、『お前は演技をやるんだ。これがお前のやることなんだよ』と……ただそう伝えたんです。演技が私にこんなにも素晴らしい人生を与えてくれた。兄には感謝しています」。

引用:Yahooニュース

このことから分かるように、ホアキン・フェニックスは、兄のリヴァーの事を現在も心から尊敬しています。

しかし、兄リヴァーが天才俳優であったことから「2番目に有名なフェニックス」「あのリヴァーの弟」など、つい最近まで囁かれていました。

ですが、「JOKER」で一躍ホアキン・フェニックスの名を轟かせ、兄弟共に「鬼才のフェニックス」と呼ばれています。

ホアキン・フェニックスの子供の名前は「リヴァー」?

2020年9月に長男が誕生し、リヴァーと名付けたことが報じられました。

23歳の若さで亡くなったホアキンの兄リヴァーにちなんで、息子の名前を「リヴァー」と名付けたようです。

ホアキン・フェニックスと長年一緒に仕事をしているキャスティングディレクターが「兄のリヴァー以上にホアキンの人生に大きな影響を与えた人はいない。」と語っている。

引用:ELLE

映画『Gunda』のヴィクトル・コサコフスキー監督が、インタビューでホアキン・フェニックスについて「ところで彼は子どもが生まれたばかりなんですよ。とても可愛らしい息子さんで名前はリヴァー。だから今、宣伝ができないんです」と語っています。

ホアキン・フェニックスが息子に溺愛している様子が想像できますよね。

リヴァー・フェニックスについて

リヴァー・フェニックスが23歳の若さでこの世を去ってから30年近く経ちます。

しかし、「スタンド・バイ・ミー(1986)」やキアヌ・リーブスと再共演した「マイ・プライベート・アイダホ(1991)」などの代表作と共に、未だにハリウッドの伝説として愛され続けています。

そんな、リヴァー・フェニックスについて簡単なプロフィールをまとめました。

  • River Phoenix(リヴァー・フェニックス)
  • 1970年8月23日ー1993年10月31日(23歳没)
  • 母がNBC(アメリカの放送局)の職に就いたことで10歳にして初めてテレビに出演
  • 1985年、「エクスプロラーズ」で映画俳優デビュー
  • 1986年、青春映画「スタンド・バイ・ミー」への出演(14歳)で注目を集める
  • 1988年出演の「旅立ちの時」でアカデミー助演男優賞にノミネート
  • 1991年、代表作となる「マイ・プライベート・アイダホ」でヴェネツィア国際映画祭の男優賞を受賞
  • 1993年、弟ホアキンとリヴァーの彼女と共に訪れたジョニー・デップが経営しているナイトクラブ「ザ・ヴァイパー・ルーム」の入口付近にて、ヘロインとコカインの過剰摂取が原因で倒れ、病院に搬送されるが心不全で死去

リヴァーはヴィーガンでも知られており、生涯ヴィーガンとしての生き方をつらぬき、飼い犬までにヴィーガンを徹底しているという本人のインタビューが残っています。

エピソードとしては、「スタンド・バイ・ミー」の宣伝のために来日した際に、入った蕎麦屋の蕎麦つゆに鰹節が使われていることを知り、思わず箸を置いたという出来事を「笑っていいとも」で語ったそうです。

未だハリウッドの伝説と愛され続け、鬼才と呼ばれたリヴァーの演技については、

プロデューサーのブルース・エヴァンスは、「コリー・フェルドマンが演じた、常に怒りを抱えているテディ役探しに苦戦し、途中すべてにおいて上手だったリヴァーをテディ役にスイッチしようという案も出たことがある」と述べていることからも、いかにリヴァーが他を圧倒した存在だったかが分かる。

引用:Vogue

このように、幼い頃からリヴァーは周りの人を魅了させる演技力があったようです。

23歳という若さでこの世を去っていますが、彼が亡くなってから30年近く経つ今でも、ハリウッドスターとして愛される理由が分かりますね。

あらすじ

1981年のゴッサム・シティに住むアーサー・フレック(ホワキン・フェニックス) は、認知症の母親ペニー(フランセス・コンロイ)の介護をする傍ら、コメディアンを目指しピエロの派遣業で働いていた。

笑いのある人生は素晴らしいと信じ、ドン底から抜け出そうともがく心優しいアーサーはなぜ、狂気溢れる「悪のカリスマジョーカー」に変貌を遂げていったのか、その哀しくも恐ろしい心の軌跡。


見どころ・感想

最後に「The End」を持ってくるあたりが、コメディアンとしてのジョーカーが表現されているように思い、喜劇として締めくくられているのが印象的でした。

本作の見どころは、もちろんホアキン・フェニックス。

役作りのために、りんごを1日1個だけ食べ、時々野菜を摂取するなど徹底してカロリーを制限し、約3ヶ月半で24キロもの減量に成功しています。

「JOKER」に限らず、ホワキン・フェニックスは役作りにのめり込むことで知られているプロフェッショナルな俳優です。

そして作中、彼の演技には、孤独で精神崩壊していく男の背景や雰囲気、不気味さ全てが醸し出されており、ジョーカーの心情までも表現している彼の演技に注目していただきたいです。

 

アーサーを皆で笑い物にし、周囲に理解される事無く孤独を深めた成れの果て、その環境が彼をジョーカーにしてしまった。

彼を作り出した人達を、何の罪にも咎められることの無い事実が、誰にでも狂人になってしまう要因であり、アーサーのような「差別の犠牲者」は、他人事には思えないような気がします。

そして、特に有名な階段シーン。

このシーンは彼の変貌を象徴する舞台であり、頑張って登ってきた階段を下るシーンは涙なしには観られなかったです。

終始暗い雰囲気の映画なので賛否は分かれていますが、映画「JOKER」は紛れもない傑作であり、近年の映画の中では、トップクラスに見応えのある作品だと思います。

 

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ココ
初めまして、映画&海外ドラマ大好き! 「映画が観たいけど何を観たらいいか分からない…」と言う方に向けて洋画を中心に様々なジャンルのおすすめ映画を紹介しています。 好きな俳優は沢山いますけど、強いて言うならジョン・ステイモスか、コリン・ファースか、ザック・エフロン…。 男前はみんな好きです(笑)